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トピックス

特定健診を活用した歯科口腔保健についての記事が掲載されました

 この記事では、奈良県における特定健診を活用した歯科受診勧奨事業について述べられています。従来、生活習慣病予防のために特定健診・特定保健指導が行われてきましたが、歯科口腔保健との連携は十分ではありませんでした。しかし、近年、生活習慣病と歯科口腔疾患の関連を示すエビデンスが蓄積され、特定健診の質問票に咀嚼に関する項目が加えられたものの、それが歯科受診に繋がっていないという課題がありました。

 そこで奈良県では、特定健診の結果と歯科レセプトを基に、歯科ハイリスク者を抽出し、受診勧奨通知を行う事業を実施しました。具体的には、特定健診の質問票で「噛みにくい」「ほとんど噛めない」と回答し、過去13ヶ月間歯科医療機関を受診していない人を対象としました。

 事業の結果、初年度において、対象者3,687名のうち896名(受診率24.3%)が歯科医療機関を受診しました。この受診率は、歯周疾患検診の平均受診率(約5%)と比較して5倍以上高いものでした。

 この事業の新規性は、歯科健診を実施せずに、質問票から歯科ハイリスク者を選定し、歯科医療機関につなげるシステムを構築した点にあります。特定健診受診者における咀嚼に関する質問への回答は、歯科ハイリスク者を効率的に特定し、歯科受診を促す有効な手段となり得る可能性を示唆しています。今後は、都道府県歯科医師会が中心となり、行政の歯科保健セクターと連携して、このシステムを広めていくことが期待されています。

添付ファイル

大橋日本歯科医師会雑誌2025年1月pdf:973.8 KB 日本歯科医師会雑誌 第77巻10号
(日本歯科医師会の許可を得て掲載)